「オマエのよーなわるい女はな」
マンガ家は、わらいをおさえつけている。
「一回ぐらい殺されて当然だ。もっとも、一回殺されれば、おんなじことは二度と起こらないけど」
「つまんないこと、いわないでよ!」
不意に、わたしはカッとなった。手近にあった雑誌を、彼に投げつける。彼はひょいとよけた。本は壁にぶつかってぶざまにおちた。
「どーしたんだ?」
彼は呆然としている。「なんだ?なんで、そんなに突発的におこるんだ?」
「さっきから、がまんしてたのよ!あんたがくだらないことをいうのを」
それはちがう。
しかし、口にだしてしまうと、ほんとうみたいに思えてきた。
わたしは勢いよくはねあがり、玄関に走った。靴をはこうとする。ホックがなかなかはまらない。
「急にきげんわるくして」
彼はなんとなく、わたしについてきた。ちかくで立っている。
「あんたは、死ぬほど退屈よ」
毒づきながら、やっとホックをとめた。息を切らせている。もうそのころになると、わたしは完全に怒り狂っていた。なぜそうなるのか。自分でもよくわからない。


こーゆー事がよくある。
知らない間に馬鹿みたいに勝手に怒り狂ってんの。
べつにそれがわるいことだとは思わないけど

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